このウェブサイトの内容は、長年にわたるScratchに関する情報収集や改造による知見から得たものです。他のブログサイトなどで既知となっているものも多いですが、今後のために情報をまとめて提供しようと思い、このサイトを立ち上げました。
Scratchは、Smalltalkによる実装からFlashへと変わり、さらに今後はHTML5へと変わろうとしています。最初の開発から10年過ぎてもSmalltalkにより実装されたScratch 1.4は各所で使われ続けています。特にインターネット接続が難しい状況下や、Raspberry piなど小さな機器に組み込んで使われる場合には、今でも大きなメリットを持っています。
Scratch 1.4はSmalltalkシステムの一部として動作しています。このことは、単にその言語で記述されているということ以上に、Scratchの基本的な考え方を拡張したり、新しい機能を加えて発展させる良い環境を備えていることを示しています。
しかし、そのためにはScratchを実装しているSmalltalk環境の理解が必要となります。おそらく多くの人にとって馴染みの薄い実装環境が、Scratch改造の最大の難所となるでしょう。しかし、一方で最大のパワーもSmalltalk環境から得られます。いささか古くさく感じられるかもしれませんが、Scratchの改造を通じてSmalltalkシステムの優れた開発ツールに触れることができますし、さらに興味が増せば、PharoのようなモダンなSmalltalkシステムの理解にもつながるでしょう。
このサイトが新たなSmalltalkerの一助となれば幸いです。
サイト管理者
伊藤 栄一郎
(Eiichiro Ito)