ダウンロードとインストール

2017年8月現在、Scratchのウェブサイトで用いられているバージョンは2.0であり、AdobeのFlashで作られています。2017年末から2018年にかけてHTML5ベースの3.0の公開が予定されています。
このサイトで扱うScratchのバージョンは1.4で、Squeak Smalltalkをベースに作られています。派生物も含めて多くのシステムが公開されています。

オリジナルバージョン

オリジナルのScratch 1.4は、Scratchのウェブサイトで公開されています。Mac版、Windows版、Debian/Ubuntu Linux版があります。
https://scratch.mit.edu/scratch_1.4
オリジナルのScratch 1.4から、内部のソースコードにアクセスできます。方法については「オリジナルScratch1.4の改造」を参照してください。
なお、オリジナルのScratch 1.4はソースコードファイルが欠けており、ブラウザで参照できるのはSmalltalkバイトコードを逆コンパイルしたコードです。

Scratch Source Code Licensed Code

Scratch Source Code Licensed Code(以下、SSCLCと略す)は、ソースコードファイルやチェンジファイルを含んだもので、Scratch Source Code Licenseの元で公開されています。
https://wiki.scratch.mit.edu/wiki/Scratch_1.4_Source_Code
ライセンスの要約は以下の通りです。

  • you cannot use the word “Scratch” to refer to derivative works (except in the phrase “Based on Scratch from the MIT Media Laboratory”)
    派生物に対してScratchという用語を用いてはならない。
    (”Based on Scratch from the MIT Media Laboratory”という表現は除く)
  • you cannot use the Scratch logo or the official (copyrighted) Scratch cat in derivative works
    スクラッチのロゴや、公式のスクラッチキャットの画像を用いてはならない。
  • you cannot implement the ability to upload projects to any MIT Scratch website
    MITのスクラッチウェブサイトへプロジェクトを公開する機能を実装してはならない。
  • copies or derivative works must retain the Scratch copyright notice and license
    派生物には、このスクラッチの著作権表示とライセンス表示を残さなければならない。
  • you must make the source code for derivative works available.
    派生物のソースコードを公開しなければならない。

SSCLCのインストールは、オリジナルのScratch 1.4をインストールした上で、Scratch.imageのあるフォルダにScratchSource1.4.zipを展開して用いるのが簡単です。詳しくは「Scratch Source Code Licensed Codeのダウンロードとインストール」を参照してください。

GPLv2 Licensed Scratch Code

GPLv2 Licensed Scratch Code(以下、GLSCと略す)は、オリジナルのScratch 1.4のソースコードをGPLv2の元で公開したものです。
https://github.com/LLK/Scratch_1.4
SSCLCと同様、改造後の派生物に対してScratchという用語を用いたり、派生物による作品をスクラッチのウェブサイトへ公開することは禁止されています。
GLSCのダウンロードやインストール方法については、「GPLv2 Licensed Scratch Codeのダウンロードとインストール」を参照してください。

Scratchの派生物

SSCLCを元にした、さまざまな派生物が公開されています。変更した箇所は改造の良い参考資料になります。

Pyonkee

PyonkeeはSoftUmeYaが開発したiPadで動くSSCLCの派生物です。下記ページの末尾にはgithubへのリンクがあります。
http://www.softumeya.com/pyonkee/ja/

Studuino BPE

株式会社アーテックStuduinoは、Arduino互換基盤を用いていますが、そのビジュアルプログラミング環境はSSCLCをベースにした派生物です。そのソースコードは、githubで公開されています。
https://github.com/artec-kk/studuino_bpe_v1